キラキラ これは湯津上文化遺産では!「豊年棒づくり」

 子供たちは、豊年を願う地域の行事で使われている「豊年棒」作りを体験しました。

地域への関心を高め、地域伝統を守ろうとする意識を育てるとともに、地域の方との世代を超えた交流をねらいとした全校生の行事です。学校支援ボランティアの皆様、保護者の皆様、御家族の皆様にも御支援いただきながら「ぼうじぼ」と呼ばれ、歌に合わせてわらで編んだ棒で地面をたたき、五穀豊穣を祈る伝統行事体験をしました。

はじめに、5,6年生が、「ガーコン」とよばれる「回転式脱穀機」を使う体験をします。

 

 

 開会行事では、地域学校協働活動推進委員である佐藤様より、「豊年棒づくりは、湯津上の遺産です。」というお言葉をいただき、子供たちのふるさとを誇りに思う気持ちを高めていただきました。

 そして、木村様より、「豊年棒づくり」の歴史や意義について教えていただきました。地域によって歌が違っていること、十五夜の日、夜になると子供たちは神となって地域の家をまわること、豊年棒を地面にたたきつけるのは、昔、大地は神であり、その神を呼び起こす意味もあること、「三角畑にソバ当たれ!」とは、「実りが豊かでない田畑であっても、たくさんの穀物が実ってほしい」という思いが込められていることなど・・・たくさんの興味深いお話をしていただきました。日本人の昔から引き継がれてきた感性を子供たちに分かりやすくお伝えくださいました。

 そして、縄よじりがはじまりました。驚いたのは、子供たちの縄よじりの上手さです。子供たちは毎年体験しているので、よじる技術が身についているのです。

 そして、豊年棒がだんだんにできあがっていきます。地域の方々はさすがでございます。見事な手さばきです。

初めて体験している1年生は、豊年棒の完成に大喜びです😊

 縦割り班内では、上級生が下級生へ教える場面もあり、地域の方から子供たちへ、上級生から下級生へのつながりが広がっていきました。

 今年の十五夜は、来週9月29日です。十五夜の後、豊年棒は、柿の木に下げるのだそうです。今度は、柿が豊かに実りますようにとの思いを込めて。

みんなで西の根に伝わる「ぼうじぼのうた」を歌いながら、棒をたたきつけました。最後に、みんなで集合し、写真撮影をして地域に伝わる伝統体験を終えました。子供たちは、地域に残るこの行事を後世へつなげていくことでしょう。

 全校生で実り豊かな時間を過ごしました。御支援くださいました皆様、誠にありがとうございました。来年、新生湯津上小学校での豊年棒つくりは、佐良土と蛭田と湯津上、それぞれの地区で歌い継がれている「豊年棒のうた」を交流し合うことができるのかもしれません。今から楽しみです。